Chiropracticカイロプラクティック

みなさんは「カイロプラクティック」って言葉を聞いたことありますか? 「ポキポキしそう」とか「骨盤矯正のこと?」など、なんとなくイメージはあるけど詳しくはわからない方が多いのではないでしょうか? いのうえ整骨院では、主に急性亜急性の捻挫や挫傷の損傷からの回復を早めるためにカイロプラクティックの施術を積極的に取り入れています。

カイロプラクティックって何?

カイロプラクティックという言葉はギリシャ語の「カイロ=手」「プラクティック=技術」から来る造語で、1895 年アメリカのDDパーマーにより発見され、その後現代まで受け継がれている手技療法のことをいいます。主に、神経筋骨格系の障害とそれが及ぼす健康全般への影響を診断・治療・予防することを目的とし、関節のアジャストメント、およびマニピュレーションを含む徒手テクニックを用いて施術に当たります。

 

カイロプラクティックとフィクセーション

さて、カイロプラクティックには「フィクセーション」という言葉があります「フィクセーション」とは人間の関節が正常な可動域を超えた部分で動きにくくなり固まってしまう状態のことをいい(関節のあそびの消失)、カイロプラクティックではこのフィクセーションを起こした関節にアジャストメントやマニピュレーションを行うことにより神経筋骨格系の障害に対してアプローチしています。

 

フィクセーションが起きる関節は脊椎の椎間関節や骨盤の仙腸関節など人体の様々な関節で、可動域を超える範囲は大きくても数ミリ程度。たった数ミリなのですが、この数ミリが周囲の筋肉や血管、神経などを圧迫して痛みやケガの原因を引き起こしています

 

フィクセーションはケガを引き起こす

関節のフィクセーションが起こるデメリットは美容的なものと機能的なものがあるのですが、美容的なものはもちろん女性なら気になりますよね。猫背や骨盤の歪みでぐにゃっと曲がったスタイルよりも背筋をピンとしてスーッとまっすぐ歩く姿のほうが好感が持てるものです。この猫背や骨盤の歪みも関節のフィクセーションが原因になっています。

 

それでは機能的なデメリットとはどんなものでしょうか? 関節にフィクセーションを起こして背骨や骨盤がゆがんだ身体は「左右の筋肉、前後の筋肉の使用割合が偏ってしまう」働きがあります。もともと人間は利き手側のほうをよく使うクセがあって利き手側の手足の筋肉のほうが太く発達しているのですが、骨盤や背骨のゆがみが強くなるとそれに輪をかけて偏った筋肉の使い方をしてしまうのです。

 

その結果、「よく使う側の筋肉は今まで以上に硬く固まりやすく、使わない側の筋肉は使わないためにどんどん弱くなり強い負荷に耐えられなくなる」という悪循環に陥ってしまいます。「ある2人が同じ運動をしているのに一方の方だけ何故かよくケガをする」という場合、ケガよくする側を調べるとに関節のフィクセーションからくる骨盤や背骨の歪みが多くあるということは、臨床をしていると多く見かけられます。

カイロプラクティック治療の流れ

①予診・問診:通常の施術と同じように痛みのきっかけや痛む箇所、痛み始めた時期などを丁寧に問診して、その痛みがどのようにして発生かを調べます。整形外科テスト、筋力検査などを用いて骨や筋肉の疾患との鑑別を行います。

②スタティックパルぺーション(静態検査)・モーションパルペーション(動態検査):カイロプラクティックの特徴的な検査法で実際に身体のバランスや関節の動きを調べていくことによってフィクセーションを起こしている関節を特定します。

③施術:検査で調べたフィクセーションを起こしている関節の周りの筋肉を中心に手技によるほぐしを行います。十分に筋肉がほぐれ関節を動かせる状態になってからカイロプラクティックの施術を行います。

④再検査:施術後の状態を見るために再度、スタティックパルぺーション(静態検査)・モーションパルペーション(動態検査)を行います。状態の回復を確認できたら、その方にあったストレッチの仕方や日常生活で気を付けることなどをお話していきます。

カイロプラクティックとポキポキ音

いのうえ整骨院ではアジャストで動かす関節を限局し、高齢な方でも安心して行える手技を選択して施術を行っているのでポキポキ音がする矯正が苦手な方でも安心して施術を受けることができます。「音がならないほどの軽い力でも骨は動くの?」というご質問をたまにお受けするのですが、骨の歪みは大きくても数ミリ程度、アジャストを行う関節をしっかり限局することによって軽い力でもしっかり機能を回復させることができますのでご安心ください。

 

関節の動きを整えることによって日常生活やスポーツのパフォーマンスも期待できますよ。

関節のフィクセーションによる症状を予防するためには

関節がフィクセーションを起こす主な原因のひとつは「周囲の筋肉の硬さや、筋肉の弱さ」。上記のとおり、筋肉は使いすぎても使わずにいても関節に負荷をかけてしまって関節のフィクセーションや背骨や骨盤全体のゆがみにつながります。そのため「硬い筋肉はじっくりストレッチをして休めてあげる、弱い筋肉は軽い運動から徐々に動かしてあげて鍛えてあげる」ことがすごく大事になってきます。

 

いのうえ整骨院では、症状予防のためのストレッチや運動の指導も行っています。「あれ?最近背中が曲がってきてる? 鏡をみると肩の高さが違うような?」という方はぜひ一度ご相談ください。

(参考文献:世界保健機関 カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するWHOガイドライン)