胸郭出口症候群

猫背、なで肩、長時間パソコン画面をのぞき込むように顔が前に出ている、格闘技などでトレーニングを頑張ってる人、重いものをよく運ぶ仕事の人、

などに多い症状が「胸郭出口症候群」

腕を挙げる動作で上肢が痺れ、肩甲骨周囲や腕に痛みを感じる症状です。

 

胸郭出口症候群とは

「胸郭」とは鎖骨と第一肋骨の間の空間のこと。

この間を通る血管や神経が圧迫されて起きる症状を「胸郭出口症候群」といいます。

圧迫される部位によって症状は異なるのですが、

よく見られるのが上肢の痺れ感

前腕と手の小指側に刺すような痛みとビリビリした痺れを感じて、「電車のつり革につかまれない」「高い場所に手をあげるとつらい」など訴えられる方も多いです。手が動かしにくくなり握力も低下。血流が悪くなると手先が冷えたり指先に潰瘍ができる危険性もあります。

 

 

他の「しびれや違和感」が出る症状との鑑別診断が大事

頸椎ヘルニアや頸椎の変形など、似た症状がでる疾患を除外できたら胸郭出口症候群の可能性が高くなります。

ライトテスト:両手をあげてもらって手首で脈をとります。しびれや違和感が強くなり、脈が弱くなるようだったら胸郭出口症候群を疑う

アドソンテスト:患側を向いてもらって、首を反らせて深呼吸。脈が弱くなるか消えるようだったら胸郭出口症候群を疑う

エデンテスト:胸を張って両肩を後下方に引いて脈が弱くなると胸郭出口症候群を疑う

 

悪い姿勢を治して筋力をつけること

症状が軽いときは、僧帽筋や肩甲挙筋のトレーニングをして筋力をつけることが基本になります。

症状が悪化する手を挙げての作業や、重いものを持つ、リュックサックを担ぐことなどは避けるようにしましょう。猫背の姿勢は鎖骨と肋骨の間が狭くなり症状が出やすくなります。悪い姿勢は百害あって一利なし。自分の姿勢を意識してみることが胸郭出口症候群の予防にもつながりますので、普段から綺麗な姿勢を心がけてみてください。

 

画像出典:これだけは知っておきたい肩・腰・膝の痛み NHK出版

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